2012.01.27 Friday
よみもの2−1

『核家族とは・・・』
僕らのさとうきび畑
あの南の島とて寒い冬はやって来るのだ
特に一月中旬から二月に掛け、桜の花も散る頃
遥か遠い海の向こうから、強い北風が入り込んで来る
丁度その頃、村ではさとうきびの収穫の時期を迎える
広い畑では切り倒す人、葉を削ぎ落とす人、
一本二,三メートルのそれを四,五十本程に束ねては縄で縛る人
何せ広い畑だ、一家族だけだと時間が掛かり過ぎる
そこで村人達は順番を決め、総出で幾つかの畑を
一気にやっつけていく作戦だ
もちろん僕ら子供も畑へとかり出される
半ズボンに長い袖のシャツ一枚、
それにクタクタの黄色いゴムぞうり
大人達の手によって束ねられたそれを、
広い畑の外へとかつぎ出していく
何往復も何往復も、おもい、肩にくい込む、
その肩は赤くはれあがり、右にかつぎ左にかつぎ、
それがいく日も続くのだ
やがて村中の出荷が全て終わる頃
黄色いゴムぞうりを履いた僕らの両肩には赤いこぶができ
それを見せあっては自慢したり、
ほめてもらったりしては
また菓子をねだったりしたものであった
激しい北風にさらされ
荒波のごとく穂を揺らす
我がさとうきび畑
「お〜い、お茶が入ったよう」
畑の真ん中に集まり
お茶にお菓子、待ってましたの小休止
会話の中心はやはりおばちゃん達
おじちゃんは畑の主
静かに次の段取りを読む
僕らガキ連中ときたら菓子のわしづかみ
風がビュービュー、お菓子モグモグ
今でも瞼の裏に見る、あの頃
一村団欒(いっそんだんらん)




